越後カントリートレイルの開催まで

 大会当日、ランナーの皆さんが走るその裏側で、実はたくさんの人が、長い時間をかけて準備をしています。
 今年は「輝け!トレイルの仲間たち」を合言葉に、越後カントリートレイルの裏方仕事を、少しずつご紹介していきます。

コース整備は誰がいつやっているのか?

 越後カントリートレイルの本格的なコース整備が始まるのは、毎年5月頃からです。
「4月から準備できないの?」と思われるかもしれませんが、それは難しい相談。なぜなら、ここは日本有数の豪雪地帯だからです。
 その年の積雪量にもよりますが、だいたいGW頃から山に入れるようになります。それまでは、コースの大部分がまだ雪の下。毎年、雪どけをじっと待つところから大会準備は始まります。 

【4月下旬~】
 雪どけを確認すると、まず動き出すのが大会の競技部門の有志メンバー
コースの下見に出かけ、「例年どおりのルートは使えるか」「崩れている場所はないか」「臨時の変更ルートは作れそうか」など、一つひとつ確認していきます。実はこの下見、毎年かなりドキドキものです。 下見が終わる頃には、大会当日まであと約1か月ちょっと。山は一気に緑を増し、草もぐんぐん伸び始めます。

【5月中旬~】
 コースの草刈りが始まります。この時期の草の成長は早く、草刈りは大会の1〜2週間前が勝負。
 この作業は人海戦術に頼るしかありませんので、コースが通る集落の男性陣が総出となります。関係する集落などは14集落・団体延べ169人作業時間831時間。ご協力いただいているみなさんに改めて感謝!!
 木陰の多いトレイルは草の伸びもそれほどではないのですが、日差しを遮るものがない場所は草の成長は旺盛、暑さの中でのこの作業は本当に大変です。因みに、大会後2週間もすると場所によってはルートが草で隠れてしまいます。

 草刈りと並行して、「急坂のステップ設置・補修」「ロープの設置」「奥地にある危険木の除去」といった作業も進められます。
 車が入れず、歩いてしか行けない場所は、競技部門の若手が担当。近くに生えている木を使った、山ならではの土木技術は見事なものです。

【6月】
 そして忘れてはいけない、コースマーキング
「途中で道が分からなくなった」という声が出ないよう、できるだけ細かく設置しているつもりなのですが……毎年どこかでコースミスが出てしまうのは、反省点でもあります。 

 大会前日には、競技部門のメンバーに加え競技ボランティアの皆さんも合流し、ライン引きを行います。山の中のみならず、集落の中の道も結構複雑でこれも必須の作業、前日が雨だとラインが思うように引けず泣けてきます。


 このように、越後カントリートレイルのコース整備は、雪どけを待ってから、関係者総出+ボランティアの皆様の協力を得て一気に進められます。
 雪どけの遅い年は、正直かなりジリジリします。見に行ったところで雪が早く消えるわけではないのですが、つい、様子を見に行ってしまい地元のおじちゃんに笑われます。

 短い準備期間の中で、多くの人の手と想いが重なって、越後カントリートレイルは開催されます!